規模が小さい法人ほど不動産融資は不利。それでも借りる方法

不動産投資を始めたばかりは誰でも小規模です。

そして小規模な法人ほど不動産融資は不利です。

何故かと言えば、

・規模が小さい法人ほど倒産確率が高いというデータがあるため、確率上警戒される

・銀行の内部格付け(格付け機関が付与する格付けではなく、銀行が内部で債務者を評価するためにつける格付け)が悪くなる

っていう2点があるからなんですね。

目次

規模が小さいと不利

具体的に説明すると、銀行は債務者(不動産投資家などお金を借りている人)が倒産する確率を統計的に分析しています。

そして、その分析の結果、規模が小さい法人ほど倒産しやすいっていうデータを持っているんです。

まあ、当然ですよね。

規模が小さい法人ほど業歴が浅く、取引先との関係も弱く、金融機関との関係も薄く、顧客基盤が弱い。

倒産しやすくて当たり前なんです。

だから、銀行は規模が小さい法人ほど警戒します。

そして、警戒した結果、内部格付けを悪くすることで、大きなお金を貸さないようにするんです。

対策1:不動産以外の事業を作ろう

わたしのメインと対策なのですが、不動産投資以外の事業を作って、利益を上げています。

これによって、利益剰余金が積み重なり、銀行から見て貸しやすい法人に(多少は)なっています。

あと、最近では「サラリーマンの不動産投資」に対してネガティブにみる金融機関が増えていて、別事業をやっているっていうのが「サラリーマンとしてではなく事業者として見てもらえる」きっかけになるんですよね。

もちろん、銀行の担当者はわたしがサラリーマンだってよく分かっているんですが、銀行内で稟議を上げる際に、「この人はこういう事業を何年やっていて~」みたいに事業者として説明しやすいんですよね。

だから、別事業を作るのは、小規模な法人にとって重要だったりします。

対策2:注記表を作る

これは有名な不動産投資家の方が言っていたことなんですが、賃貸用不動産にかかる個別注記表を作成する手段も有効です。

個別注記表とは、自社の貸借対照表や損益計算書の作るルールを認めたものです。

そして賃貸用の不動産を持っていたら、それについて時価などを記載する必要があります。

実際は、中小企業は賃貸用の不動産を持っていても注記表を作らなくても良いっていう特例があるのですが、ここではあえて作ったほうが有利って話です。

なんでかと言うと、賃貸用不動産の注記は、所有不動産の簿価、時価を記載することで含み益を示すことができます。

これによって、「買った不動産から含み益を獲得している法人」っていうように見てもらえるからなんですよね。

特に、銀行が作成する修正財務諸表を作る際に、不動産の含み益をプラスに評価してもらえる効果がある場合があります。

また、「ちゃんと注記表まで作っている法人」とみてもらえることで、「規模は小さいけれど、きちんとした経理態勢を整えている法人」って扱いになり、規模が小さいデメリットが緩和されることが期待できます。

実際に銀行員に見せると「個別注記表まで作っているんですね~」って高評価でした。

対策3:代表者の貸付金を資本金に振り替える

不動産賃貸業をやっていると、代表者のお金を法人に貸すことが多いと思います。

特にサラリーマンだと、個人のお金はあるけど、資産管理法人の財務が弱くお金が無いって状況が多く、個人のお金を貸し出して事業を回すケースが多いと思います。

ほとんどの金融機関は、代表者と法人を一体とみると、代表者からの貸付金(借金)は借金としてカウントしないって扱いにするのが普通です。

でも、なかには、代表者からの借金もあくまで負債として扱って、財務諸表の健全性を判定する金融機関もあります。

 

また、代表者からの借金は、いつでも代表者が会社から抜くことができるお金って言うことができるので、金融機関から見たときちょっと不安なんですよね。

 

こうした金融機関の不安感を解消する対策として、代表者からの借入金を資本金に振り替えるって手段が可能です。

デット・エクイティ・スワップってやつですね。

負債を資本に振り替えるってことです。

 

これを実施すれば、代表者からの負債はめでたく資本に変換されれ、財務数値は改善します。

実態は何も変わってないけど・・・

対策:日本政策金融公庫や信金、信組と付き合う

わたしはまだ、実践していないのですが、日本政策金融公庫と付き合うのは規模の小さい法人として間違いなく有効です。

なぜなら、日本政策金融公庫は、実績が無くて民間金融機関が貸したがらない企業に融資することを目的に存在している政府系金融機関だからです。

だから、規模が小さいことを理由に借入できないってことは無いんですよね。

むしろ、積極的に創業期の支援をしてくれるような仕組みが整っています。

関連記事:サラリーマンでも、日本政策金融公庫から不動産投資で融資を受けられる?

 

また、信金・信組も大手銀行や地銀より規模が小さい法人を主要顧客にしているため話を聞いてくれる可能性が高いです。

わたしは、信用組合からリフォームローンを一件借りていますが、こちらの規模の小ささを否定的に見ている雰囲気はなかったです。

 

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