わたしは「ふくふどう」というペンネームで楽待コラムを書いていますが、以前こんなスペックのRC造を買いましたってコラムを書きました。
価格:1.3億円ほど。
利回り:10%弱
築年数:25年
場所:東京隣接県の大都市の外れの方
駅徒歩5分
間取り:3DK×15戸
大規模修繕済み
2021年になったのですが、首都圏のファミリータイプでこのスペックは明らかに割安だったと思います。
実際にそう判断される人も多かったのですが、一部では「こんなの買うともう次は買えない」「儲かるけど、当面キャッシュアウトが続き、最後土地分だけ儲かる程度」なんて言う人もいました(一名だけ)。
まあ、一年程度運営してみて、そこそこキャッシュフローも残るし(物件価格の3%程度残るので合格かと)、結構いい投資になると思っています。
【楽待実践大家コラム】【実録】利回り10%未満のRC、21年融資のキャッシュフロー
でも、RCってだけで、嫌いな人、多いですよね。
そんな人たちの主張もわかるのですが、ある程度の築年数までのRC投資は良い投資になると思っています。
この記事では買うべきRCとその反対として買っちゃいけないRCの特徴について書いていきたいと思います。
築年数が古すぎない
RC造はこれが一番大事だと思っています。
木造と比べて、建物の価値が大きく、また解体費も大きいため、築年数が重みがもつことになります。
売買しやすいのは築30年くらいまでなので、rc造であれば築25年までは利益の出しやすい物件だと考えています。
なぜなら築30年の時に次の購入者が長期の融資が引けるからです。
ただ、この話をある楽待コラムニストの方と話していたら、「最近は築古RCが増えてきたので35年くらいまでは結構売買されますね~将来的にはもっと長くなるんじゃないですかね。」みたいなことを聞きました。
だから、必ずしも30年が絶対とは思わないで下さい。
ただ、1981年以前に作られた旧耐震物件は、結構リスクが高いと思っています。
今で言うと築40年くらいのものですね。外見が綺麗だとしてもあまり買いたくないのは、別に旧耐震が気になるってわけじゃないんです。旧耐震基準は昔の耐震基準で、1981年は1978年6月の宮城県沖地震をきっかけに耐震基準が作られた年だから、そこから先が新耐震基準の建物って話になって頑丈な建物って扱いになります。
ただ、RCはそもそも鉄とコンクリートっていう相性が抜群で堅牢な構造の建物だから、旧耐震でも十分に丈夫なのです。
日露戦争の頃のコンクリートだって、爆撃されても壊れないわけなので(極論)
ただ新耐震基準では震度6強や震度7までの巨大地震まで想定して作られているってことなので、金融機関から見て、また入居候補者から見た時も安全な建物って扱いになるメリットがあると思っています。
でも、やっぱり主要な理由は先に書いた出口の話ですね。
銀行の多くは法定耐用年数元に融資の年数を決めています。
rc造の耐用年数は47年なので、築25年を買って5年たって築30年になっても17年法定耐用年数が残っています。
17年だと少し短い印象もありますが、千葉銀行など一部の地銀では法定耐用年数に8年ほど加算した融資も実施するため千葉銀行使う人にとっては十分な対応年数が得られます。
重度なひび割れがない
築年数がもっとも重要だと思っていますが、
大きなひび割れと爆裂には要注意が必要です。
ヒビが入っている理由は、地盤沈下により建物が傾いているケースがあります。こんな物件は厳しいです。
論外です。
真っ先に購入対象から外すようにしています。
鉄筋コンクリート造の物件は、杭打ちが行われている場合が多いので普通は傾きません。それが傾くってことは杭の長さが足らないなど致命的な欠陥があると考えられます。
そしてその欠陥が外壁のひび割れなどにつながる。
特に柱や梁耐力壁床に大きなひび割れが入っている rc造物件は絶対にダメって考えています。
爆裂が無い
RC=鉄筋コンクリートは、鉄とコンクリートの特徴が相まって最強の強さを生み出す構造です。
コンクリートがアルカリ性を持つことで、鉄の弱点であるサビ(酸性になることで鉄はさびやすくなる)を防止しています。
このコンクリートがアルカリ性を失うことで、鉄はサビ、ふくらみ、コンクリートを壊します。
これが、コンクリートの内側から爆発するように壊れるため、爆裂、と呼ばれます。
これは、前の段落のひび割れの話も繋がっていて、野外に面している壁にひび割れが入っていると雨や結露によってひび割れの中に水分が入ってきます。
するとコンクリートの中に埋め込まれている鉄筋を内部から錆びさせて腐らせてしまうんです。
ひび割れを甘く見て放置しておくと、そこに水が入って来て、コンクリートはアルカリ性を失い、鉄筋はサビます。そして徐々に爆裂状態になってしまいます
相場より利回りが高い物件があったとしても、爆裂が発生している物件は修繕にコストがかかります。
一か所当たり2,000円から1万円の補修費がかかりますし、深刻な爆裂だとそれ以上の補修費が必要になるケースもあるでしょう。
爆裂がありそうかどうかを判断できるのは、壁に茶色い水が流れた跡が目安になります。これを錆汁といい、鉄筋の錆を含んだ水のことです。この錆び汁が出ているってことは、鉄がサビていてコンクリートはアルカリ性を失っているので、爆裂しやすくなっている可能性があります。
打ちっぱなしより、塗装、タイル張りが良い
コンクリート打ちっ放しはおしゃれですよね。
特にバブル世代は好きなイメージがあります。
一方で、塗装やタイルが無い分、コンクリートがむき出しで、劣化が進みやすい可能性が高いです。
見た目はかっこいいんですが、弱いんですよ。
出来れば、タイルが最強で、塗装よりもより長期間持ちます。
外壁タイルは、石や砂などを1,300度の高温で焼き固めた素材なので、石を張っているのと近いイメージで劣化しないんですよね。
石は半永久的に持つじゃないですか。だから、長期的に美しい状態を保てるのもポイントです
またタイル外壁は、塗装よりも豪華に見えるため家賃が高くなる可能性もあります。
一方、タイル自体は劣化しないのですが、タイルが剝がれると、張りなおすのが大変です。
大規模修繕に直結するので、タイルがしっかり張り付いていなく、浮いているような物件は相応な指値が必要と考えます。
タイルが剥がれたり浮いたままの状態で放置しておくとコンクリートか痛み鉄筋が錆びてしまう恐れもあります。
自分で新築RC造マンションを建てるとしたら、外壁をタイルにすると建築コストが上昇します。
関連記事:RC新築は最高到達点。RC造の特長、融資期間を活かして「賃貸+売却」で高収益
タイル張りはお金がかかる施工方法なのです。
だから、中古でそのタイル張りが買えたら、その分お買い得って面もあります。
ただ、外壁塗装は塗装するだけで外壁を守れますが、タイル張りは、タイル浮の点検、張り直しと手間がかかるので、維持費は高くなりますね。
私の選んだ物件は塗装なので、この点の心配はありません。
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